
はじめに
■ 私たちの身体は、食べたものでつくられています
毎日食べるお米や野菜が、明日には私たちの身体になり「未来のわたし」をつくります。水や土や空、自然の営みに支えられながら米や野菜は育ち、そのお米や野菜に生かされている私たちのいのち。食を考えることは「生きること」いのちそのものを考えることです。
何百年の先祖達の知恵と技術が記憶された田んぼや畑の「土」大地は、無数の微生物、虫や草木、動物などいろんないのちが共に暮らす場所。互いのいのちをいただきながら、共に生きています。
地産の食は単に「食べ物」というだけではなく、「地域の風土」、「文化」や「歴史」をも同時に含んだいのちのつながり、「身土不二」は「心土不二」 でもあるのだと思います。 私たちの身体も心も、自然と切り離すことができないもの。自然の生態系が、私たちや虫や草木の生命を支えています。
■ 田んぼや畑が無くなっていくことはいのちが削られていくこと
戦争を止める「知恵」はないか? 戦争を止める「ごはん」はないか?
何十年も続いた大量生産大量消費の経済社会で、農産物も商品の一部になり、生命を支える食という視点は忘れられてしまいました。安くて見た目が良ければ、どこで誰がどんなふうに育てたり作ったのかに関心はなくなり、食はただ腹を満たすだけの物になってしまいました。効率や利益が優先され、食べたらいけない添加物、農薬等が溢れ、健康な体をつくってくれるはずの食が病の一因になってしまいました。「安い」と思っていた買い物が、実は途方もなく高い代償を払わなければいけないものでした。
環境破壊・気候変動は、食を支える自然・社会に深刻な影響を与え続けています。取り返しがつかないほどの環境破壊は、虫や草木ばかりでなく人をも脅かしています。食べたらいけない物が食の中に溢れて、身も心も悲鳴をあげています。
水と土と空と 自然に寄り添いながら、学びながら
みんなで いのちのごはんをつくって
みんなで いのちのごはんをいただきながら
農や食に「喜び」と「ありがとう」を取り戻したい。
みんなでつくろう いのちのごはん
みんなで食べよう いのちのごはん

目 的
持続可能な農業の仕組みをつくり、広げていくこと
学校給食に、良質な地元農産物を提供すること
給食に段階的に地産地消を取り入れ、
将来的には有機・無農薬のオーガニック無料給食の実現へ

今後の展開
2022年2月に活動を開始。2023年度は、学校給食に納入しやすいじゃがいも、たまねぎ、にんじんの作付けを行いJAを通して給食に納入しました。
今後は、富士川町に合う環境保全型農業での手法を確立し、いのちのごはん農場を実践農場として、そのやり方を広げ、高齢化する農業人口に歯止めをかけていきます。食糧自給率こそが、本当の国力だと考えるからです。
同時に、講演会・上映会などを通して食に対する意識を高めていきながら、関係各所とのつながりを作り、環境的、経済的に持続可能な農の仕組みづくりと学校給食の地産地消化を推進していきます。
生 産:いのちのごはん農場(遊休地・耕作放置地の活用)
学校農園・農福連携
仕組みづくり:町や関係各所、食に関わる商店や企業と協働し、
持続可能な農の仕組みを作っていく
学 校 給 食:生産物の給食納入実績を作っていく
直 売 所:給食野菜の規格外品の販売・有機野菜の販売
食 育:大人と子どもたちへ
授業・学習会やいのちのごはん農場などでの農業体験
福 祉:福祉の台所(福祉施設にも地産地消を取り入れていく)